ホンダのハイブリッドは買ってはいけない?っていうおもしろい記事をみつけました。
https://biz-journal.jp/2018/06/post_23648.html
その記事によると、
ホンダは高回転型のエンジンを搭載しているクルマが多く、カタログ燃費と実燃費の乖離が非常に大きい。エコカーとしてはおすすめできません
ということでした。
このことが本当に正しければ燃費だけを重視するならホンダの車は買わないほうがいいってことになるんですが、本当にホンダの車は最も実燃費と乖離しているのか、e燃費の実燃費とカタログのJC08 モードの燃費を比較してみることにします。
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トヨタのハイブリッドとホンダのハイブリッドの実燃費比較
最初に紹介されていた記事の中ではトヨタのハイブリッドがよくて、ホンダがハイブリッドが悪いということなので、両者の比較と、記事の中でおすすめしていた2車種。NOTEeパワーとワゴンRハイブリッドも合わせて比較します。
車種 | JC08 | 実燃費 | 燃費達成率 |
アクア | 34.4~38.0 | 24.52 | 71.72% |
フィット ハイブリッド | 34.0~37.2 | 21.78 | 64.06% |
プリウス | 37.2~40.8 | 25.52 | 68.60% |
アコード ハイブリッド | 30.0~31.0 | 20.69 | 68.9% |
ノートEパワー | 34.0~37.2 | 21.14 | 62.18% |
ワゴンR | 33.4 | 21.39 | 64.04% |
JC08モードはグレードのよって燃費が変わりますが、実燃費が最高になっているのは、ベースグレードで売れ筋のグレードではないので、JC08モードの燃費の悪い方で比較します。
アクアなら、34.4km/Lでフィットなら34.0km/Lで燃費達成率を計算しているってことです。
カタログ燃費の達成率はアクアが71.72%で最もいい値です。この燃費を見る限りトヨタ車がカタログとに乖離が少ないのは間違いありません。
ただそれは、フィットとアクアを比べた場合に言えることです。
フィットとアクアを比べた場合はトヨタ車が燃費達成率の乖離は少ないんですが、その他を比べるとトヨタが必ずいいとは言えません。
ホンダ車が最もJC08 モードと実燃費が乖離しているはウソ
ホンダ車のアコードハイブリッドは燃費達成率は68%ありますし、トヨタ車のプリウスと変わりありません。
アクアとフィットを比べた場合、アクアのほうが燃費に優れているというのならよくわかりますが、ホンダ車が実燃費との乖離があるということにはならないです。
「早い時期からHVを開発していたトヨタの燃費性能は、他社に比べて一日の長があり、やっぱり優秀です。それに対し、日産の燃費性能は可もなく不可もなくといったところで、トヨタに比べて見劣りします。とはいえ、決して悪いわけではありません」(同)
逆に、実燃費の悪さという意味で避けたほうがいいのはホンダだという。
引用: http://biz-journal.jp/2018/06/post_23648_2.html
この書き方だと、トヨタ>日産>ホンダの順で実燃費はいうことになるが、実際のところは全く違います。
燃費達成率を見ると、アクアが71.72%、フィットが64.06% ノートeパワーが62.18%です。
ノートeパワーとフィットハイブリッドにはそれほど実燃費に差はなく、フィットの方が少し燃費がいいぐらい。なのになぜ実燃費が悪いからホンダを避けた方がいいのか意味がわかりません。
この記事を書いた方のトヨタだけをよく見せてホンダを悪く見せる悪意すら感じます。
「ホンダは高回転型のエンジンを搭載しているクルマが多く、カタログ燃費と実燃費の乖離が非常に大きい。エコカーとしてはおすすめできません」(同)
引用: http://biz-journal.jp/2018/06/post_23648_2.html
アクア・フィットハイブリッド・ノートeパワーのエンジン比較
排気量 | PS/rpm | kgf・m/rpm | |
アクア | 1500cc | 74/4800 | 11.3/3600~4400 |
フィットハイブリッド | 1500cc | 110/6000 | 13.7/5,000 |
ノートeパワー | 1200cc | 79/5400 | 10.5 /3600-5200 |
エンジンパワーは、フィットがナンバーワンで、ノートとアクアはあまり変わらないですね。
ただ最高出力を発揮する回転数がフィットが一番高いので、そういう意味ではフィットが一番回転を上げることになるので高回転型ということになるんでしょうか?
トルクに関してはフィットは5,000回転で最もトルクがあることになっていますが、アクア・ノートeパワーと同様に3500回展付近でほぼ最高トルクは出ています。
エンジンの性質が燃費に影響しているいうのであれば、ノートeパワーとフィットの実燃費を比べた時にノートeパワーの方が燃費がいいはずなのにそうではありません。
エンジンの出力というよりかは、モーターの性能差とかエンジンとモーターの制御の差が燃費に出ているような印象を受けます。
高回転型だからホンダは燃費が悪いというのはあまり納得ができません。
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燃費を優先するならアクアの選択は間違いなさそうだけど、燃費以外の性能を求めるなら他の車も要検討
実燃費の良さとJC08 モードとの燃費の乖離が少ない車を選ぶならアクアがいいのは間違いありません。
ただ、ハイブリッド車を選んでもガソリン車との購入価格差を埋めることは難しいし、エコを追求するならガソリン車を買う方がいいです。
なぜ、ハイブリッドを選ぶのかといえば、モーターのパワー特性などによります。
モーターは低い回転から最大トルクを発揮することができるので力強い加速感を味わうことができます。また、低速走行っでも静かで快適に走ることができます。
それがハイブリッドの魅力でもあります。
そこで、ハイブリッドシステムのパワーを加速性能で比較してみるとアクア・フィットハイブリッド・ノートeパワーで
アクア加速性能
[surfing_su_youtube_ex url="https://youtu.be/epfGtdjbkx0"]
9秒48
フィットハイブリッド加速性能
[surfing_su_youtube_ex url="https://youtu.be/N60KvCDrt54"]
7秒48
ノートeパワーの加速性能
[surfing_su_youtube_ex url="https://youtu.be/uiaOhPh7o2M"]
7秒40
加速性能はフィットハイブリッドもノートeパワーもそれほど変わりませんが、アクアだけが圧倒的に遅いです。
それでも、アクアの加速力は日常使いになんの問題もないパワーなので、アクアが選択肢の理由から外れる理由にはならないですが、燃費以外のものをアクアに求めると後悔します。
少しでも入るハイブリッドを求めるなら、アクアはないってことになりますね。
ハイブリッドを買う時は車に何を求めるか?トヨタ車が正解ではない
燃費だけを求めるなら紹介した記事のとおりアクアが正解です。
ただ、車を買う時は見た目と室内空間の広さ、走りなどいろいろな要素があります。
トヨタファンならアクアで間違いないですが、それ以外の要素も考えるといろいろなメーカーのハイブリッド車に試乗することがおすすめです。
ノートeパワーはeペダルを搭載して、新しい運転感覚を味わうことができますし、フィットハイブリッドならセンタータンクレイアウトのおかげでフラットな広いラゲッジスペースができます。
紹介した記事にあったトヨタが良くて日産は普通でホンダが悪いというのは本当に意味がわかりません。
トヨタがいいとかホンダが悪いとかそういうことではなく、全体の性能で本当に必要なものを選ばないと、アクアを選んでも後悔しかしませんね。
ぼくはオデッセイハイブリッドに乗っていますが、確かにカタログ燃費との乖離はあるけれど、車全体として捉えた時に、ホンダの車を選んで失敗したと感じることは全くありません。